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プロの意見箱

「全国暴力追放運動推進センター」

2007年7月
暴力追放運動推進センターの使命と期待される活動の効果
〜今こそ、その機能を活かすとき〜

全国暴力追放運動推進センター
中林 喜代司


 はじめに
 〜暴追センターの使命〜

 国民的課題である暴力団のいない安全で明るく住みよい社会の実現は、警察の取締り活動によってのみなし得るものではない。社会のあらゆる分野の民間活力を結集して暴力団の社会的・経済的基盤を切り崩すことが必要であり、暴力追放運動推進センター(以下、「暴追センター」という。)はその使命を担っている。
 暴追センターは、平成4年3月1日施行された「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」(以下、「暴対法」という。)に基づき法的な裏付けを与えられた民間の組織として、国家公安委員会から指定された全国暴追センターと、都道府県公安委員会から指定された各都道府県の暴追センターとして設立されて以来15年が経過した。
 この間、暴追センターは、暴力団等の排除促進を図ることはもとより、暴力団員の不当な行為や要求等の相談を受け入れ、相談者本位のサービスを提供するなど「駆け込み寺」としての機能を発揮してきた。警察の強力な取締りと並行して、地域・業界等における暴力団排除組織が次々と結成され、官民一体となった暴力団排除の仕組みづくりが進んでいる。暴追センターはそれら暴力団排除活動を進める上で中心的役割を担っている。
 特に、近時、暴力団が特有の姿を隠してその属性を偽装し活動を仮装する等資金獲得活動を多様化・巧妙化させているなかで、暴力団トップに対する使用者責任等追及の道筋が確立されたことや、企業・事業所等におけるコンプライアンスプログラムの構築が強化されてきた事情等とも相まって、暴追センター事業の機能を十分に活かした新たな暴力団排除活動の展開が期待されているところである。
 本稿においては、暴追センターがそれらのニーズに応えるべく、今こそ、その機能を活かし使命を果たしていく時期にあるとの認識に立って、筆者の全国暴追センターにおける体験を踏まえ、暴追センターの「活かしどころ」を中心にその活動内容等について紹介することとする。


 1 暴追センターの事業
  暴追センターが行なう事業については暴対法によって規定されており、都道府県暴追センターについては、広報・啓発活動、民間の暴力団排除組織活動の援助、相談活動、不当要求防止責任者講習(以下、「責任者講習」という。)、救援事業等を行うべきこと(31条2項各号)とされており、それぞれの都道府県の区域において暴力団排除のための事業を展開している。全国暴追センターについては、2以上の都道府県における広報活動、暴力追放相談委員等に対する研修、暴力団の市民生活に与える影響等に関する調査研究、都道府県センターの事業についての連絡調整等について行うべきこと(32条2項各号)とされおり、直接市民等に接して事業活動を展開する都道府県暴追センターに対し、そのレベルアップを図り支援する立場で諸事業を推進している。
 本項では、暴追センターの活かしどころとなる主な事業の内容を紹介する。

 (1) 広報・啓発活動
 暴追センターでは、暴力団等の排除や被害防止等を啓発する、ポスター・パンフレット・冊子・ビデオ・DVD等の作成・配布、セミナー・暴追大会等の開催、ホームページ・新聞・ラジオ・テレビ等による広報啓発活動を行っている。特に、広報手段として重要度を増しているホームページの活用については、暴追センター活動内容の周知とあわせ、そのアクセスポイントや掲載内容のバージョンアップを図っている。
 また、暴追センターが中心になって地域・業界から多数の参加者を集めて開催される暴力団排除決起大会等は、暴力団追放機運の醸成に大きく寄与している。日本弁護士連合会・都道府県弁護士会の民事介入暴力対策委員会(以下、「民暴委員会」という。)との共催により、毎年全国規模で開催されている民事介入暴力対策協議会は、その時々の社会情勢と暴力団問題を踏まえたものとなっており、平成18年は「暴追センター」をテーマに長野市で開催された。

 (2) 暴力団排除組織の結成支援と活動への援助
 暴追センターは、民間パワーの結集による暴力団排除活動を促進させるため、その組織化と活動を支援する立場にある。関連情報やノウハウの提供、助言、警察等関係機関との連携の橋渡し、助成金の交付等の援助を行なっている。
 暴力団の経済取引等への介入の防止を図るため、業界・地域において暴力団等から不当要求等を受けやすい建設業、不動産業、盛り場地区遊技場・飲食店など、それぞれに暴力団排除協議会等の組織が結成され、暴力団排除の仕組みづくりが進んでいる。

 (3) 相談活動
 暴追センターでは、警察OB・弁護士・少年指導委員・保護司など専門的な知識を有する暴力追放相談委員によって、暴力団員による不当な行為に関する相談、少年に対する暴力団の影響を排除するための相談、暴力団から離脱する意志を有する者からの相談などを受け入れ、助言等によって解決を図るほか、警察・弁護士等関係機関との連携やそれらの機関等への引継ぎなどの相談活動を行っている。暴力や威力を背景とする不当行為の波及性を考慮し、直接暴力団構成員が敢行する事案に限らず、民事・刑事を含めて具体的な事件になる前の段階でも広く相談を受け入れ、相談者本位のサービスを提供していることから、被害を未然に防ぐ暴力団排除活動として高い評価を得ている。
 暴力追放相談委員は、暴対法によって迅速適切な解決への努力と守秘義務を負っている。
 平成18年中に1万7,981件の相談を暴追センターで受理しており、その推移はおおむね増加傾向を示している。

 (4) 責任者講習活動
 暴追センターは公安委員会からの委託を受けて、警察と連携し、企業等の事業所単位に選任された不当要求防止責任者(以下「責任者」という。)を対象に、暴力団等からの不当要求による被害を防止するため責任者講習を実施している。事業所等における責任者の配置による体制の整備と相まってその受講希望者が増えている。
 平成19年4月1日現在の責任者は、全国で43万2,903人が選任されており、前年に比べ、2万4,848人増加している。

 (5) 支援・救援活動
 暴力団トップの使用者責任を認める最高裁判所判決(平成16年11月)等によって、暴力団を相手方としてその民事責任を追及する訴訟に弾みがついているところであるが、暴追センターでは、これら訴訟費用の貸付支援、弁護士の紹介、見舞金の交付、身辺保護用資器材の貸出し等の支援活動を行っている。


 2 暴追センターのネットワーク効果
  暴追センターは、文字通り暴力追放運動ネットワークの中心となって、諸活動を効果的に推進させる役割を担っている。暴追センター相互間及び警察との密接な連携を軸に、民間活力の結集となる地域・職域の暴力追放団体を支援しつつ関係機関と相互に補完し合う連携活動を行っている。
 以下、効果をあげている連携活動を紹介する。

 (1) 暴追センター相互の連携効果
 各地の暴追センターは、自センター区域外にわたる相談事案の解決・情報の交換などについて、関係する暴追センターと相互に連携しており、全国暴追センターはその連絡調整に当たっている。特に、経済取引等の広域展開によってそのニーズは高まっており、複数の暴追センター間による迅速かつ適切な連携、協力による解決がみられるなど、効果を上げている。     
 このようなネットワーク機能は、警察・弁護士を交えた効果的な全国研修会やブロック単位・隣接の暴追センター間による、責任者講習の共同開催や暴追センター事業に関する手法等の検討・協議・研修会等の実施によって、不当要求の防止や暴力団排除活動のレベルアップが見られるところである。

 (2) 暴追センター活動を効果的に推進させる警察の援助措置
 暴追センターの事業を一層適正かつ効果的に推進する上で重要であるのは、暴対法(31条8項)によって、暴追センターは、その業務の運営について警察と密接に連絡するものとされ、警察は、暴追センターに対しその業務の円滑な運営が図られるように必要な配慮を加えるものとされていることである。「必要な配慮」については、暴追センター規則(11条)によって、都道府県暴追センターの申出があったときはその内容に応じて、暴力団等の活動の状況等に関する情報の提供、相談に係る暴力団員に対する警告、相談の申し出人等の保護等、その他警察が採ることが適当であると認められる措置を採ることと規定されている。
 暴追センターにとってこのような警察の後ろ盾は法的なツールを得ることであり、これらの警察の情報提供、警告、保護等の措置を暴追センター活動に有効に機能させることにより、警察活動との相互補完とあいまって暴力団排除活動上大きな力となっている。
 特に、暴力団排除活動の推進のためには、暴力団に関する情報提供が欠かせないことから、暴追センターに対して警察が積極的な情報の提供を図っていく必要がある。この関係で効果をあげている一例として、全国暴追センターで構築している「暴力団情報検索システム」がある。各都道府県暴追センターの申し出により同センター区域内の関係警察から提供された「暴力団関連事件等広報」にかかる「新聞記事・広報資料等」を、各センターからの送付によりインデックスデータを作成、蓄積しており、これらデーターベースを各地の暴追センターの接続機によりインターネット通信で検索、相談活動・訴訟支援等に役立てている。

 (3) 暴追センターを中心とした警察・弁護士(民暴委員会)との連携活動効果
 警察の刑事的措置に、暴追センターの橋渡しによる弁護士の民事上の対抗手段を含めた民間活力の結集を加えるなど、警察・暴追センター・弁護士を軸とした三者の連携による活動効果は、特に民事介入暴力(以下、「民暴」という。)事案において顕著である。
 平成10年から各都道府県の警察・弁護士会の民暴委員会弁護士(以下、「民暴弁護士」という。)暴追センターの三者において、民暴の対策に共同して対処することを申し合わせた、いわゆる「三者協定」が交わされ、平成12年から定期的に情報交換等を行なう「民暴対策研連絡協議会」が結成されるようになり、現在全ての都道府県において、それぞれの持ち味と能力を活かしつつ協議を積み重ね個別案件について有効な連携により成果を収めている。


 3 責任者講習・相談活動の波状効果
 暴追センターには、既述のとおり様々な事業が与えられ活動を展開しているところであるが、広報・啓発活動や責任者講習などのように、市民や業界に向けて積極的に暴力団情勢や被害防止のノウハウを提供する「情報発信機能」と、広く相談を受入れて適切な助言により解決を図っていく「情報受信機能」がある。これらの機能を多角的に活かし、有機的に連動させるなどの取り組みによって相乗的な効果をあげている。
 特に、その活動効果によってもたらされる暴力団等が敢行する事案の端緒・不当要求等の手口・暴力団等反社会的勢力に関する動向等の情報は、集積・分析・還元によって有効な活用を図っているところである。
 以下、それらの主な活動効果について紹介する。

 (1) 講習前のもちかけ効果・講習後のアンケート効果
 不当要求されやすい対象に対して、暴追センターが警察本部主管課と連携するなどして責任者講習の必要性を訴え責任者の選任と受講もちかける活動は、暴力団等の刑事・民事被害やその実態等に関する「本音の話」がもたらされる場となっている。また、同講習の終了時に実施している「暴力団等に係るアンケート調査」によって、暴力団対策に対する貴重なデータを得ている。
 これらは、暴力団等に関する動向等の情報や端緒となって事件化され検挙につなげているほか、貴重な提言素材となっており、広報・啓発・講習等にリンクさせて活用することで相乗的効果をあげている。

 (2) 顔を会わせる講習による連絡体制構築の効果
 事業所等を管轄する警察署に責任者の選任届を提出する段階と責任者講習を受講する段階で、同署や暴追センターの担当官と顔を合わせることから、単なるノウハウ等の習得にとどまらず、警察・暴追センターとのホットラインが構築されることとなり、以後の相談が活性される効果を生んでいる。
 一例として、市役所幹部に対する責任者講習を契機に連絡体制が確保されたことにより、受講した同市役所幹部から、「職員が管理職に昇任すると新聞の購読を要求されている」旨の相談を受理、同市役所全体で年間約5,000万円に上る新聞ゴロが発行・販売するミニ新聞の購読料が支払われている実態が明らかとなり、同センターを中心に警察・弁護士会が連携して対策を協議、一斉に購読拒否の内容証明郵便を発送し関係遮断した事例がある。

 (3) 責任者講習「受講終了書」等のツール効果
 責任者講習の終了時に交付される公安委員会発行の「受講修了書」は、目に付くところに掲示することによって、事業所の職員に対しては暴排意識を高揚させ暴力団と対峙する際のツールとなり、同所を訪問する暴力団等の対象者に対しては牽制・抑止ツールとなっている。「暴追ポスター」や「暴力団排除宣言ステッカー」等と併せて活用を図ることで一層その効果をあげている。

 (4) 相談活動内容の集約・共有・広報効果
 全国暴追センターでは、随時、都道府県暴追センターの協力を得て、各地の暴追センターが取り扱った相談の内容を集約し、各センターと共有して活用しているほか、企業・行政・個人の被害対象別、クレーム等の行為別、暴力団・右翼ゴロ・同和ゴロ等の属性別に集約して、年度別に比較するなどしてホームページに公表している。
 これらは広報・啓発効果をあげ好評を得ており、マスコミ等の注目と相まって、大きく取りあげられ報道されることによって暴追センターの知名度アップにもつなげている。


 4 暴追センター機能を最大限活かした新たな活動の展開
 暴追センターは、文字通り暴力追放運動の中心に位置して警察との緊密な連絡を軸に民暴弁護士をはじめ関係機関・市民等との効果的な連携のなかで、その諸事業が活かされているところである。今後、更に戦略的なネットワークを図ることによって、暴追センターの有する機能が最大限に活かされる新たな暴力団排除・支援活動等の展開が期待される。
 以下、その期待される活動について簡記する。

 (1) 相談機能の充実を担保する三者の連携
 暴追センターの相談活動は、その取扱い件数の増加にみられるように駆け込み寺としての重要度が増しており、相談委員による助言等によって被害を未然に防止するなど、その解決率も高いところである。しかしながら、昨今の暴力団の不透明化等を反映する相談事案の傾向から、対応可能な範囲内における相談機能の更なる充実が求められるところである。
 暴追センターでは、相談から解決まで組織的に対応できる「拠点機能」と相談者の不安感を解消して解決への自助能力を与える「相談委員の助言能力」の向上を目指し、暴追センターを中心とする警察と弁護士の三者の連携によってその能力を高め、相談者の困惑を早期に払拭し勇気を与えるなどの相談活動を展開している。
 特に、個々の相談事案に応じて、暴対法に基づく警察との緊密な連絡による情報の提供・警告・保護等を法的ツールとしてタイムリーに活かし、暴追センターの相談委員になっている民暴弁護士等との取組みを図っていくことで相談機能を充実させる実効性を担保している。この三者の戦略的連携による相談機能の拡充によって相談から解決までの更なる成果が期待される。

 (2) 勇気を与え勇気を守る支援活動の中核として
 暴力団に関して、その被害者や周辺者には常に暴力団側からの身辺への暴力的攻撃の恐怖感が付きまとう。情報提供者、暴追運動に従事する人、事件の公判関係者、暴力団を離脱する組員等々、それぞれ立場は違っても暴力団が現に存在している限り同様である。
 暴追センターは、その被害者等に勇気を与え勇気を守り、身辺の安全確保に向け、警察等との連携の中で支援活動を有効に推進する立場にある。相談活動を通じて被害者等の精神的ストレスの除去、危害が及ぶ可能性について把握し警察等への連絡、一次避難場所の紹介、見舞金の交付、緊急通報用資機材の貸出等を積極的に行なっているところであるが、今後、暴追センターの機能を活かした新たな支援活動の展開が期待されるところである。
 一例として、A県暴追センターは、民間人の暴追運動リーダーの身辺を保護支援するため、A県の補助金により、同センターを事業主体として、同リーダーら暴追運動関係者の身辺及び関係個所について民間警備委託による巡回警備、機械警備による保護支援を実施、関係者から「安心して暴追運動ができる。不安感が払拭できた。」、「これを弾みとして、暴追機運を盛り上げたい。」などの感想が寄せられている。

 (3) 民事上の回復措置への新たな支援活動
 暴追センターは、駆け込み寺として相談を広く受け入れているなかで、暴力団を相手にする民事絡みの案件については、弁護士の紹介や関係機関との連携の中心になっている。警察や弁護士と連携して暴力団事務所の明け渡し、または使用差止請求、暴力団員の不当行為による損害賠償請求などの民事訴訟の提起、民事執行・保全に伴う必要な支援活動をしており、暴力団を民事の面から追及して排除する成果をあげている。
 それらの訴訟費用等の経済的負担を支援するため、全ての暴追センターにおいて訴訟支援貸付金制度により対応している。また、精神的負担を軽減するため、暴追センターが当該暴力団被害者当事者に代わって被害回復等のための訴訟を提起している。
 例えば、暴追センターが暴力団被害者等から債権譲渡や業務委託を受け原告として訴訟を提起することによってその目的を達成しており、競売に付された同建物・土地について、暴追センターが前面に立ち、同センターの事業基金の活用等によって組事務所付近住民や債権者等に代わって落札、転売するなどの新しい取組みが見られるところである。
 暴力団トップに対する民事責任追及に弾みがついている現状から、更に暴追センターの立場と機能を活かした新たな手法による民事訴訟支援活動が期待されるところである。

 (4) 不当要求情報管理機関を育てる支援活動
 各都道府県において業界・地域の事業者が暴力団排除を目的に結成した団体〔前記1−(2)参照〕は、情報の集積と活用がすなわちその団体の暴力団排除活動を活性化させるものであることから、暴対法は、このような機関を念頭において必要な適格性を有する「不当要求情報管理機関」を公安委員会又は国家公安委員会が登録する制度を設け、都道府県暴追センターがこれを支援すること(31条2項7号)としている。しかし、現在、同機関は、国及び東京都の公安委員会の登録を受けた3法人にすぎない。
 今後、さまざまな業界の同一の業種等の事業者等によって、不当要求情報管理機関を活用した暴力団等の情報の蓄積・共有・活用の仕組みが整備され、情報の集積と活用による暴力団排除活動の活発化が望まれるところである。このように暴力団等情報を社会的に共有するためには、関係機関が保有する情報や公開情報を活用したデーターベースの社会的共有体制の構築が必要であり、「暴力団情報検索システム」〔前記2−(2)参照〕の拡充や暴追センターの相談活動によって得られる情報の活用による支援活動が期待されるところである。

 (5) 矯正施設内指導と連動する離脱・就労支援活動
 離脱する意思を有する者の援助を進めなければ暴力団の根絶は図り得ないことから、暴対法は、暴追センターの相談活動の一つに、「暴力団から離脱する意思を有する者を助けるための活動」を位置付け、暴追センターには、離脱者への一時避難場所としての居所の紹介斡旋、離脱者に対する就労のための支援、暴力団に対する離脱同意の取り付け、離脱者やその家族に対する指導・助言等のきめ細かな支援が求められているところである。
 特に、矯正施設内における暴力団員に対する離脱指導を確かなものとするためには、施設内における心情面のサポートと連動する施設外専門機関による出所後の本人及び家族等への支援による不安の払拭が必要とされる。これら施設内の指導と施設外の支援活動は、各地の矯正機関と暴追センター・警察・関係機関・就労受入事業者等においてそれぞれ連携が見られるところであるが、離脱から就労までの創意工夫を加えた緊密な連携が期待されるところである。


 おわりに
 〜暴追センターの活性化と周知〜

 以上記述した暴追センターの機能を活かした事業活動は、変容する暴力団情勢に対応し市民のニーズに的確かつ柔軟に応えることと相まって、暴追センターの存在と活動内容を内外に認識・理解させることとなり、協力会員の拡大や賛助会費・寄付金収入の増加などセンターの運営基盤の充実強化に結びついている。
 各地の暴追センターでは、暴力団排除活動の中心的担い手としての使命を果たすため、運営体制の見直しや事業活動における警察・弁護士会等との連携を更に強化するなど、暴追センター事業の活性化と認知度アップに向けたアクションプランを実践しているところである。

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