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技術研究本部・P−X/C−X、2機種同時ロールアウト  その1
Technical Research & Development Institute
P-X And C-X Rolled Out on Same Time ACT-2
2004年12月公開時におけるモックアップのP-X(手前)とC-X

川崎重工業は7月4日午前、次期固定翼哨戒機(P−X)および次期輸送機(C−X)の試作1号機のロールアウト 式典を同社航空宇宙カンパニー岐阜工場で挙行した。
ロールアウトした海上自衛隊のP−Xおよび航空自衛隊のC−Xは、防衛省技術研究本部で2機種同時開発を進めて いるもので、P−Xは現有のP−3C型機、C−Xは現有のC−1型機の後継機となる。
川崎重工は、平成13年11月に防衛庁(当時)からP−X/C−X開発の主担当企業に指名され、同年12月より 協力機体会社をはじめとする参画企業とともに「オール・ジャパン体制」で開発を進め、ピーク時には約1,500 名の技術者が開発作業に従事した。
なお、2機種の同時開発は世界初の画期的な試みで、その開発の推移には国内外の関心が集まっていた。
その開発経緯を簡単に紹介すると、開発計画は、設計が平成13年度〜16年度、防衛庁(現防衛省)による次期固定 翼哨戒機及び輸送機に関する開発は平成13年度予算要求53億円の決定により2001年(平成13)初めより技術研究本部 (技本)によって研究が行われ、同年11月26日に防衛庁は主契約企業に川崎重工業を選定指名し、「次期輸送機及び 次期固定翼哨戒機(その1)」(以下C-X/P-X)契約が締結され、三菱・富士の各重工各社も参画し、各社が分担生産 することとなり、平成14年度予算要求410億円が承認され、開発が開始された。
試作は平成15年度〜21年度、試験が平成18年度〜23年度(2012年3月まで)、契約は毎年度ごとに「その1」から「そ の7」まで7段階に分かれ、総開発費は若干増額されて3450億円としている。
防衛省(庁)ではすでに、1990年代から国内の電子機器メーカーとともに哨戒機器の研究を行ってきており、P-Xは機 体・エンジン・内装を含め、完全な国産機となっている。
三菱重工業が中胴と後胴、富士重工業が主翼と垂直尾翼の開発・分担製造を担当しており、異機種の中型機2機の同 時開発は世界的にも珍しく、実機が同時にロールアウトする式典は世界初となる。

取材協力・(株)日本航空新聞社
KHI格納庫において式典を待つP-X、純白の姿が美しく輝いている。
1/48 スケールモデルのC-Xはやはり大きい。 こちらは同じP-Xのスケールモデル

 メディアの集合場所となったKHI岐阜工場北工場の一室には記者会見にあわせ1/48のスケールモデルが2機並んで展 示されていた。    床面より約1m程度の高さに設定されたモデルを通常の視線で眺めると両機の飛行時における最も最適な位置となる らしい。 空撮はこの位置か?
 残念ながら、展示されたスケールモデルの撮影まではKHIも想定していなかったらしく、背景が煩雑なため数名の カメラマンにより一時周辺の記者会見用の椅子やマイクコード類を整理して撮影したが、せっかく素晴しいモデルが 展示されたにも係わらず背景は一向に改善されないため、背景のみ画像処理を行った。

P−X/5501/TRDI
モックアップ公開時におけるイメージ 同一角度よりみる実機

P-X 主要緒元
搭載エンジン:IHI-XF7-10
本エンジンは防衛省技術研究本部第3研究所第2部エンジンシステム研究室モデルであり、現 在も各種試験が継続されているエンジンである。  推力は約6t(TRDI値)
全 長(m):38.0     P-3C:35.6m
全 幅(m):35.4     P-3C:30.4m
全 高(m):12.1     P-3C:10.3m
基本離陸重量:79.7t  P-3C:56.0t

モックアップで公開されたコックピットレイアウト 機首付近に配置された各種センサー類とレドーム P-Xの推力を発生する国産XF-7ターボファンエンジン
モックアップ公開時におけるセンサーコンソールのレイアウト 尾部に装着されたMADと各種センサー類 胴体後部下面の各種アンテナとAPU排気口
モックアップ時の胴体後部下面
各種センサー類が配置された後部胴体下面
変わった開脚時形状となった主脚収容格納扉
C−X/88-1201/TRDI
モックアップ公開時のC-X機首部 実機の機首部

C-X 主要緒元
搭載エンジン:GE Aviation CF6-80C2
本エンジンは米空軍輸送機C-5搭載エンジンと同系モデルでもあり、航空自衛隊の現在装備する E-767 AWACSや、これから装備されるKC-767にも搭載されているエンジンである。
推力は52,500〜61,500lbs(GE発表値)
全 長(m):43.9     C-1:29.0m
全 幅(m):44.4     C-1:30.6m
全 高(m):14.2     C-1:10.0m
基本離陸重量:120.0t  C-1:38.7t

モックアップ時における機首左側面と主脚 C-Xも機首部にセンサー類を装備済みである C-Xの推力を発生するCF6-80C2ターボファン
モックアップ公開時におけるコックピット 大型で2分割の方向舵を装備した垂直尾翼 胴体後部に配置された各種センサーと大型の後部ランプ
緊急医療ユニットも搭載できる大型の貨物室
特異な形状となった後部側面のドア
空挺降下にも使用される側面ドア
記念式典・神事
参列者約600名で行われた記念写真撮影
参列者は、自分を探すのにも時間がかかりそう。
最新鋭機2機の前で神事の舞を奉納する巫女 玉串奉奠を行った海上幕僚長 吉川 榮治海将
玉串奉奠を行った航空幕僚長 田毋神 俊雄空将 川崎重工グループ 大橋 忠晴取締役社長による挨拶

午前11時30分に開始された式典は、国歌斉唱の後2機同時に神事が行われ、P-Xに対して海上幕僚長吉川榮治海将が、 C-Xに対して航空幕僚長田毋神俊雄空将が玉串を奉奠し、続いて主契約者代表の川崎重工業大橋忠晴取締役社長によ る挨拶が行われた。
式典に出席予定だった久間章生防衛相は、原爆発言で引責辞任したため欠席したが、久間氏の前任であった大野議員 が来賓挨拶として同機の必要性と今後の展望を語った。 (一部参列者の方々の御芳名は割愛させて頂いております。)
技術研究本部・P−X/C−X、2機種同時ロールアウトその2
:テープカットとロールアウト
 

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