2003年度事業計画

PMS(ペシャワール会医療サービス)総院長
中村哲
ペシャワール会報76号より
(2003年07月09日)
1.PMS基地病院

外来診療が手狭となり、2003年9月から拡張工事予定。また、アフガン診療所が医師層のカブール流出で質の低下が見られるので、日本人医療ワーカーの応援を頼み、積極的に改善する。なお、米軍の軍事活動のため建設が遅れたが、「沖縄ピースクリニック」は2003年9月に正式に落成する。

ハンセン病関係では、徐々にフィールドワークで北西辺境州政府の結核・ハンセン担当局に協力、新患の早期治療を目指す。


2.飲料水源(井戸)

ニングラハル州での活動を従来規模で継続する。現在、ロダト郡、チャプラハル郡に拡大が計画されている。但し、水路建設に多くの技師が割かれているので、一時的に作業地拡大は鈍るが、12月までに復する見通し。2003年度末までに、約1,200カ所に達する見通し。

なお、トルハム(カイバル峠)のボーリング井戸は既に完成して政府に譲渡されたが、給水配管(合計3.5km)は6月下旬まで完了予定。着工から2年後にして、アフガン国境の人々と公共施設に水の恩恵が及ぶ。


3.灌漑計画

水路は2003年内に掘削を完了し、12月に取水口部工事を終えて試験通水。2004年2月から植樹が始まる。井堰の第1号は2003年9月、ダラエ・ヌール中流域で初の試みがなされる。2004年以後に始まるソルフロッド河流域の治水計画に備え、2003年10月までに機材を備え、少人数のチームを編成する。

なお、「灌漑・15ヵ年計画」のうち、クナール河左岸地域(ハース・クナール)は、MADERA(EUと日本政府が出資する土木公団)が手をつけ始めたので、PMSとしては当分見合わせる。


4.農業・畜産関係

水路も井戸も、自給自足の農村復興を目標にするものである。
飼料増産(ソルゴー、トウモロコシのサイレージ)を図った上で、乳牛の導入を考慮する。茶園の試みは、引き続き粘り強く行う。灌漑計画とも密接に関連してくるが、必要に応じて、気候条件の良い上流に試験農場を新たに考慮する。水路に伴う溜池の造成=斜面を利用した果樹園・牧草地も計画されており、新たな展開が期待される。 

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