伊藤正之様 挨拶

お父様伊藤正之様 挨拶


製茶の準備をする伊藤さん


ダラエ・ヌールの水田で田植えの後に
一服する伊藤さん

5年前初めてアフガニスタンに行く時「僕になにかあったらアフガニスタンにこの身を埋めてくれ」と言って家を出て行きました。その時からこのような事が起きるかもしれないと危惧を感じておりましたが、本人の強い意志を尊重し送り出しました。

 現実に心配していたことが起きてしまいましたが、私たち家族は決して和也をかわいそう、気の毒など思っておりません。小さい時からやさしく他人思いの子で、妹・弟に対してもいつも自分は一番後でいいと言って何でも譲っていました。アフガニスタンでも決して変わる事無く地元の人々に接することで少しずつ受け入れられたと信じております。

 むしろ今回の事で改めて我が子がこんなにもたくましく成長していることに喜びさえ感じます。今回本当に多くの皆様にお世話になり、私共から御礼を申し上げるところですが今この場でその言葉がうまく言い表せません。今までも申し上げました通り、和也は家族の誇りであり、胸を張って自慢できる息子であります。

 和也は新たに別の世界に旅立ちましたが、また大好きなアフガニスタンの地で心暖かな村の人達と一緒になって井戸を掘り、川を造り、作物を育て、子供たちと仲良く話をしていると思います。私たちは決してアフガニスタンを憎んでおりません。恨んでおりません。ほんの一部の人間によりこのようなことになりましたが和也も同じ気持ちだと思います。

 たまに帰ってまた出掛けるとき、いってらっしゃいと声をかけると、行くんじゃなくてアフガニスタンに帰るといって出ていきました。「アフガニスタンの夜空は星がキレイだよ」と言っていました。和也はアフガニスタンの星になりました。そして我家の大きく輝く星になりました。逢えなくなったことは寂しいですが、和也はアフガニスタンで生きております。今、日本に帰ってきていますがもう少し家でゆっくりして 又出かけて行きます。和也の新たな旅立ちを拍手で送ってやってください。

 今回の事で和也は私たちが無くしていたもの、忘れていたものを教えてくれました。思いやり・人の心の暖かさ・そして急ぐ事無くゆっくりでも少しずつ積み上げていく事の大切さ、道徳の心を。

 最後に今後は決して、二度とこのようなことが起きないよう安全を第一としたご配慮を関係者の皆様にお願いをしたいと思います。

 これから先も皆様方には大変お世話になる事と存じますが、どうか今まで同様宜しくご指導くださいますようお願い申し上げます。本日は、誠に有難うございました。

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