交配の方法


★選手鳩の作出

  
  種鳩の選鳩で、黒系鳩と白系鳩について説明しましたが、これは交配するうえで極めて重要な意味があります。

  すなわち、筆者のデータ−によると、黒系鳩と白系鳩との交配によって、多くの活躍鳩が生まれてくる事が特筆されます
  この交配法こそ、成功を生み出す、最重要ポイントといえるでしょう(*^。^*)

  レース鳩は、生物学的に歴史が浅く、従って、先祖をたどれば、容易に同一鳩に到達するでしょう。
  ○○系、××系とは表現するものの、完全に雑種であって、反面、レース鳩種としては、純粋種であるともいえます。
  ゆえに、「純レース鳩」はあっても「純○○系」と標榜できるものではありません。
  従って、一般的に「○○系」と呼称されるものは、若干の近親交配によって、性能を固定するための手段を構じた鳩群に、
  その飼育者の名を冠したものといえます。

   しかし交配上で考えてみるときに何等かの基準を仮定して、考えを進めない事には論理的に統一性を欠くことになります。
  そこで、黒系鳩と白系鳩を便宜上、形質上から純系として詳途してみましょう。

   黒系と白系をそれぞれ、純系×純系で雑種強制され雑種第一代<F1>は、好成績鳩が多く生まれると考えれば説明がつきます。
   具体的に示せば、黒系×白系で多くは、中間色が生まれ、その中間色と中間色を交配すると、雑種第二代<F2>において、
   黒系:中間色系:白系の割合が1:2:1となるでしょう。しかし鳩はメンデルがエンドウ豆で実験したように、数多く作出して
   考証することは現実的に困難であるため、実証しにくく、仮説しか立てられない事が残念です。
   しかし、中間色系と中間色系を交配して作出した場合、黒系×白系との交配作出成績に比して著しく好鳩作出の割合が低いことを
   筆者は体験的に知っているので、この仮説も、あながち、こじつけとはいえないと思うのだが・・・・・・。
   とにかく、黒系鳩×白系鳩が選手鳩作出のノウハウである事は間違いありません。

★種鳩の作出
  
  他方、作出は、選手鳩を作出するのみではなく、次代を担う種鳩をも作出する目的があります。
  種鳩はできる限り純粋なものであってほしいがために、黒系×黒系、白系×白形の交配をするとよいでしょう。
  そして、これらの純系鳩をレースに出し、ある一定の性能(作翔者の考える)を有した鳩だけを種鳩として採用する事が重要です。
  なぜならば、純系交配は一般的に、頭脳の面では良化するものの、体力的には低下する例が多いからです。
  レース鳩は、長距離を飛翔せんがための体力的な頑健さが必要不可欠の条件であるからです。

  黒系、白系に作出された鳩をレースで性能を検定し、性能が許容範囲にある鳩だけを種鳩に残すようにしましょう。
  
(最近は、猛禽類が多く中々、レースに参加してから種鳩に下ろすという方法も??になってきています。
  そこで、白系、黒系に現れた鳩で骨格の良い、系統を受け継いで作出された鳩は種鳩におろします。)・・・園長考

 
まれに、黒系×黒系で白系、白系×白系で黒系が作出される場合があります。
 これは交配上では、突然変異的遺伝と解釈されますが、これらの鳩は種鳩としても、
 選手鳩としても傑出した能力を有するものが多いことを、筆者は経験的に学習しています。


    

             実践作出論

良鳩作出はピジョンスポーツの第一歩です。交配期の決定から産卵、フ化、巣立ち……
各プロセスにおける良鳩作出のためのチェックポイントを解説します。
 
★交配日の決定
 
 さまざまな検討をくわえ、次代の選手鳩を作出すべく配合を決定したならば、それを実際にどの時期に実施したら良いかを考える必要
 があります。

 自然条件下において日本列島は南北に長く、緯度差もかなりありますから、九州と北海道では春の訪れが二〜三ヶ月も違います。
 従って、それぞれの地で、春の訪れが感じられる目安を決める事です。

 鳩界の大先輩並河靖先生は『雀がさえずり、巣作りを始める頃』を適期とされています。
 筆者も自然条件下に飼育された鳩であれば、それを適期と考えますが、残念ながらレース鳩は、鳩舎の中で暮らし考えられないほど
 の濃厚な飼料(自然条件下では)を与えられ、運動量も少ない事から、巣作り、発情は、雀のそれよりもずっと早い時期に始まるようで
 す。

 考えるに、自然に生活する雀は、実りの秋までに換羽を終え、穀物が穫れる秋に、米などを食い込み、厳しい低音の冬場をしのぐため
 に皮下に脂肪を蓄積します。
 しかし、積雪その他の自然の悪条件化では採餌する事さえままならない状態の下、蓄積した皮下脂肪を消費し終え、素軽くなった頃
 に繁殖適期を迎えるという自然のサイクルができています。

 これに対し、レース鳩のエサはトウモロコシ、大麦、マイロといえども自然の中では濃厚な栄養食品で飼育されています。
 いわんや豆類、アサノミ、ナタネなどの高蛋白、高脂肪の飼料は人が与えなければ、一年中でほんの一時期しか自然界では食する
 ことができないものであるはずです。

 このような飼料を年中採餌している鳩は、考えてみれば一年中発情状態にあると断言できるでしょう。
 しかし作出は種鳩の発情状態のみでは決して論じる事はできず、ヒナ鳩が生育(順調に)するための外気の温度をも考えなければな
 りません。
 即ち、ヒナ鳩がフ化し、体温維持のためにカロリーを消費するわけですから、外気温が低ければ低いほど、体温維持にカロリーが
 消費され、生育にブレーキがかかることは自明の理である事は理解できます。
 このような観点から、作出の適期は九州で二月、北海道では四月初旬が妥当であると考えられます。

 換羽が秋のレース時にスムーズにいかないから交配作出を早くするとか、あるいは遅くするとかの理論を展開する方もありますが、
 筆者はそれらは全く、飼育者の都合であって、本当に良い鳩を作るためのオーソドックスな方法ではないと確信しています。
 
(遠藤先生の言っている事は充分理解しているのですが、昨今の猛禽襲撃の多さに、猛禽作出時期も頭に入れて鳩の作出時期を、
 考慮しなければならなくなりました。)・・・園長考

 また実際に配合する日ですが、好天の日の午前中に実施することが大切です。
 悪天の日には本来、鳥類は動きが鈍く、食も細く、発情も活発では、ないからです。
 さらに、午前と午後とでは確実に午前、それも朝のころが活発なものです。
 従ってこれらの自然の摂理に合致した方法を模索した方が成功への早道といえるでしょう。

                                                      

      


★交配前一週間から


 交配予定日の一週間前に、駆虫薬を使用して、一時体調を下げる。このようにすると種鳩の体調が揃います。
 
(ピペラジンを使用しますが、飲水投与をするよりも、餌を湿らせて薬を混ぜた方が良いようです。)・・・園長考
 そして翌日ビタミン剤を与え、以後、飲水にはヨードを添加するようにします。
 海藻、青菜類を充分に与えている鳩舎は、その必要はありませんが、与えていないか、あるいは与えていても少なめの鳩舎では
 卵(ラン)の表面のしまりが悪く、卵の黄身(卵黄)の表面張力の弱い卵となり、丈夫なヒナがとれなくなります。
 
 また、礦物飼料やカルシウム等を多く含んだカキガラ等も十分に与えて交配をする必要があります。

      


★産卵以後・・・・

 交配して七〜九日程度で産卵します。愛鳩家は卵を産むと、良く手にとって何回も見たいもののようですが、
 産卵して三〜四日は手をふれない方が良いでしょう。
 産卵して一週間もすると卵は安定しますが、抱卵三〜四日は動かすと、中止卵になったりする不安定な時期なので、
 見たい気持ちはわかりますが、我慢してほしいと思います。

     


★検卵

 抱卵が四日をすぎたら、必ず検卵してみましょう。透かして(夜に懐中電灯で)みると血管が走って、心臓が鼓動し生命の発生を垣間
 見ることができます。この時に血管の太いものと、細いものがありますが、これをノートに記入しておくと、後で参考になります。
 極端に血管の細いものは、弱い鳩になる可能性が大です。淘汰の目安となるでしょう。


(検卵は、慣れてくると行わなくなってしまいますが、面倒がらずに必ずやる事をお奨めします。貴重な種鳩の仔を無駄にする事は
 ありません。検卵して無精卵だと判明したならば、
直ぐに卵を抜くのではなく、第一卵を産卵した日から数えて10日目に2個の卵を抜い
 てください。

 更に10日後には、卵を抜いた種鳩ペアは新しい2個の卵を産卵します。)・・・・園長考


 また血管が全く走っていないものは、無精卵(未受精卵)であるので除外しなければなりません。
 無意識に無精卵をフ化予定日すぎる頃まで深抱きさせ、ガッカリするのでは、種鳩を無駄にすることになります。
 早く除いて、次の産卵に期待することにしましょう。 

 種鳩は老い易く、銘鳩は生まれ難しです。一回でも多く、銘鳩を作出する可能性に賭けることです。

 この検卵のときに、卵の形も良く観察して欲しいものです。丸いもの、楕円のもの、先のとがったものなど様々です。
 一般に長い楕円構造をした卵は、老化した種鳩と腹部に脂肪が蓄積した鳩に多く、産道が圧迫されたり、産卵に時間がかかりすぎ
 るために起こる現象で、これらの卵からフ化した鳩はバイタリティーに乏しく、選手鳩には不向きと考えられます。
 体の長い短いは、卵の長い丸いとは全く無関係です。

 卵殻の表面のザラザラしたもの、平らであるがツヤのないもの、これらの卵を走査型の顕微鏡で見てみると、繊維にカルシウムの
 沈着が悪いです。従って産卵した鳩がカルシウム代謝の悪い、いわゆるフ不健康状態での産卵なので、好鳩の生まれる事は、
 望む事はできないといえるでしょう。
 
 思い切って淘汰することです。このような形の悪いもの、構造の悪いものを産卵するメス鳩は、総じて老齢化した鳩に多いです。
 従って、種鳩のメスには、若い鳩を起用すべく心掛けるべきだと考えます。

 (稀に、当てはまらない場合もあります。95年に600K、1000Kと連続優勝した“道下白雪Wエース号”は、卵がウズラの卵程度でした
 が、検証の意味も含めて淘汰しませんでした。老齢化したメス鳩からの活躍鳩としては、“道下白雪エース号”があてはまります。
 オス種鳩11歳、メス種鳩9歳時のペアから作出され、地区N2218羽中総合優勝でした。良い選手鳩を作出するのに確率の高いのは、
 間違いなく遠藤理論です。)・・・検証の意味での作出でした。・・・園長考


 
ツヤのある、丸味の張りのある卵にこそ、活躍が期待されるヒナが宿ることを確信しています。

 この理論は、筆者が大学時代に上野動物園の協力を得て、各種鳥類の卵殻構造を走査型顕微鏡によって撮影し、
 その石灰化を探った際の研究によるものであって、それを実際のレース成績と対比して得た結論です。
 疑わしきは自ら検索することです。読者においても、卵の形態、表面構造等を刻明にノートし、その結果を求めると、実証されるで
 しょう。


 フ化した頃のチェックも意義を有するものです。
 即ち臍帯(ヘソの緒)の切れの悪いものは無条件で淘汰です。
 この種の鳩は卵黄の未吸収な鳩に多く、成長すると普通の鳩と外見上、なんらの変化も見られないようになっても、確実に体質の
 弱さを潜在的に有することになります。

 
(へその緒の切れの悪い鳩での活躍鳩はありません)・・・園長も検証済み

 次に産毛(うぶ毛)も良鳩判定の基礎になります。産毛は大別すると、うすい黄色、黄色、黄金色(オレンジ)とありますが、
 問題なのは色のうすい白身がかった産毛を有するものです。

 黄色のツヤのある産毛のヒナと黄色味がかった白い産毛の鳩とを並べて比較すると、白い方が動き、皮膚の張り、
 骨格等、明確に虚弱であることがわかります。
 筆者でのデータ−では、この種の産毛の鳩で、後に、選手鳩として、あるいは種鳩として、活躍鳩となった例は皆無です。
 何にせよ生物界では、弱いものが活躍する例は少ないのです。


 このチェックの時に、脚の色を良く観察すると、色の黒いものとそうでないものがあります。
 この黒い脚を持ったものも、レースその他で検定してみると、あまり好結果が残らないようです。
 しかし、
 この脚の色は、産毛による選択より優先するものではありません。
(選手鳩を作出する場合)
 何故なら、この黒い脚の鳩で、後に活躍した例が、筆者の十七年間のデータ−中で二回あるからです。
 従って皆無とはいえないデータ−ではあります。

        


★産卵中の親鳩の管理

 産卵を終えたら、まずコクシジウムを除去します。三日間服用させて、三日間ビタミン剤を与え、そして三日間休んで三日間トリコモ
 ナス除去をします。

 この際、オオバコを主体としたティーとビタミンを併用し、三日間の薬の投与後もティーを引き続き四〜五日間与えると良いでしょう。

 このコクシジウムとトリコモナスは、親鳩がピジョンミルクを分泌する時に、ソノウ中に含まれ、ヒナ鳩に感染して成長が阻害される
 危険性があるし、種鳩もヒナを育てるために、体力が低下し、種鳩自体が発病する可能性を除くための処置です。
(鳩舎内の全部のペアが順調に揃って産卵して孵化すれば、何も問題ないのですが、検卵した結果、無精卵鳩のペアも出てきます。
そのような場合には、無精卵ペアにも同時期に投薬しても構いません。あえて、そのペアが産卵してからという投薬はしなくても
大丈夫です。)・・・・園長実証済み


 ヒナがフ化した直後には、飼料上の調整はほとんど必要としませんが、フ化から一週間程度はピジョンミルクが主体ですから、
 もち米とか玄米を若干量増加する程度で充分です。
 ヒナがフ化したときから、過飲水(※次回で詳説)を避けるために、アマチャズルやセンブリ等を煎じたものを飲水器に入れておくと
 よいでしょう。
(便利な世の中になりました。ドラッグストアに行くと、色々な薬草のティーパックが販売されています。)・・・園長

 ヒナ鳩も脚環を入れた頃から、親鳩からもらう餌の中に飼料が含まれる量が増加し、ヒナの成長とともにピジョンミルクが減じて、
 十五日目頃にはほとんど餌のみを親から与えられます。
 脚環を入れる頃より、小粒をつけ餌として巣房に与え、飲水は低温の場合は湯を入れて与えます。
 この理由は冷水をのむと親鳩の体温が低下し、疲労の増加の原因となるのを避けるためと、ヒナ鳩のソノウ中の餌が冷えて体温
 近くまで温められないと、消化が開始されないからです。

 ピジョンミルクがとまる十四、五日頃には、飲水にはヨモギをミキサーで砕いたヨモギジュースを与えると、丈夫なヒナになるようです。
 貧血鳩を多く見かけますが、この頃に葉緑素を与えないがために、そのまま貧血傾向となる場合が多いようです。
 ヨモギには、駆虫作用があり、強壮剤でもあり、濃葉緑素であるので、一石三鳥の効果を認める事ができます。

(貧血鳩の見分け方は、目ぶちの所をめくると判ります。貧血鳩は毛細血管の色が薄く、そうでない鳩は真っ赤です。)・・・園長


     


★巣立ち時期

 巣立ちの時期は二十五日でも三十日でも、あるいはそれ以降でもほとんど優劣はないようです。
 二十五日巣立ちの場合は親鳩から早い時期に分類されるため、成長が一時的に停滞することがありますが、他方では自立心が出来
 てよいというメリットもあります。

 また三十日以降の場合は、発育は順調に進みますが、精神的に依存心が強くなるというデメリットもあります。
 筆者は、巣立ちの時期は、飼育者の個々の考えで、決定してよいと考えます。
親から離すのが遅いと、ヒナ鳩の嘴、鼻瘤が、親から餌を与えられる期間が長い為に、いつまでも乾きません。それを避ける為に、
25日から28日程度が一番良い時期だと思います。)・・・園長考

    

孵化時のチェック 脚環挿入時のチェック
 フ化した頃のチェックも意義を有するものです。
 即ち臍帯(ヘソの緒)の切れの悪いものは無条件で淘汰です。
 この種の鳩は卵黄の未吸収な鳩に多く、成長すると普通の鳩と外見上、
 なんらの変化も見られないようになっても、確実に体質の
 弱さを潜在的に有することになります。
 
次に産毛(うぶ毛)も良鳩判定の基礎になります。
 
産毛は大別すると、うすい黄色、黄色、黄金色(オレンジ)とありますが、
 問題なのは色のうすい白身がかった産毛を有するものです。

 黄色のツヤのある産毛のヒナと黄色味がかった白い産毛の鳩とを並べて
 比較すると、白い方が動き、皮膚の張り、骨格等、明確に虚弱であることがわかります。
 筆者でのデータ−では、この種の産毛の鳩で、後に、選手鳩として、あるいは種鳩として、
 活躍鳩となった例は皆無です。

 
何にせよ生物界では、弱いものが活躍する例は少ないのです。

 このチェックの時に、脚の色を良く観察すると、色の黒いものとそうでないものがあります。
 この黒い脚を持ったものも、レースその他で検定してみると、あまり好結果が残らないようです。

 
しかし、
 
この脚の色は、産毛による選択より優先するものではありません。
 何故なら、この黒い脚の鳩で、後に活躍した例が、筆者の十七年間のデータ−中で二回あるからです。

 従って皆無とはいえないデータ−ではあります。

 五〜六日で脚環を入れる適期となります。
 この時に、
皮膚の張り、棒毛の太さ等を観察する事は重要です。
 皮膚にシワの多いもの、コロコロと太った状態にない鳩など良く見ると、
 この時期でさえ弱い鳩を選別できます。

 前額部の張りもこの頃になると良く分かります。
 メス・オスの別なく、前額部の張りのないものは、
 運動・知能ともに能力に乏しく、種鳩にも、選手鳩にも不向きです。
 かつてオランダのヤン・アールデン系の系源鳩舎のスカウトレンが、
 脚環装着時程度のヒナを淘汰する様子をビデオで見て記憶しています。
 多分、彼の場合もヒナのバイタリィティーと前額部の張りに注意して淘汰してい
 るように思えました。。
 特に近親交配鳩には頭部の狭小なものが出やすく、
 また雑種交配をした場合にも出やすいことを筆者は経験で実証しています。

 
次に、背中の棒毛を見て下さい。
 背中に三〜五本ずつ斜めに並んでいる棒毛があるはずです。
 三本ずつ並ぶのは、皮膚が弱く、五本以上並ぶものは、羽質が悪くなります。
 羽質、丈夫さともに四本ずつ並ぶのがベストなのです。
(選手鳩作出の場合)
 ただし三本毛は白系の鳩、五本毛は黒系鳩に多く、それらを種鳩として使用す
 る場合は有益です。

 
また脚の大きさも重要な判断の一つです。
 一般的に脚の大きなものに頭脳の優秀なものはなく、
 スタンスも不良なものとなる場合が多いようです。“馬鹿の大足”とはよく言った
 ものです。

15日目のチェック 巣立ちじのチェック
 
 十五日目頃になると、羽色も明確になってだいぶ鳩らしくなってきます。
 この頃に最も注意すべきは、
巣箱の中の動作です。周囲の変化に興味を抱き、防御体勢をとれる鳩は、
 先天的に本能の優れているものでしょう。

 
 この時期は、乳ビから粒の餌に親鳩からもらう飼料が変わっているので、
 一般的に骨格の成長が優先し、若干やせた感じがしますが、そうは見えないように管理するのがポイントです。
  消化の良い、とりわけ玄米のような、養分の豊富なエサが好成績を得るようです。
  
もち米もまた良いものです。

 
(お米を作っている農家に行き、くず米(青米)を食べさせると成長が違います。)・・・園長実証済み

 
なおこの時期に羽毛の先端が開きますが、その開いた羽毛の先が白い色をしたもの
 (刺とか白毛を除く)は虚弱である事を忘れないで下さい。


 このチェックは将来を推理するに充分なものです。
 即ち、ヒナがフ化して巣立ちまでの期間、一貫して巣皿の周囲が乾燥していたか
 否か、さらに鳩自身を握った場合、ジットリ汗をかいたような状態でなく、
 非常に乾燥しているかどうかが重要です。
 この先は、乾燥度の良好な鳩だけを残したとして話しを進めましょう。


 
鳩の健康度の最もたるものは、骨髄での血液産生は活発か否かです。
 骨格の弱いものは内臓が弱く、内臓の弱いものは骨格も弱いものです。

 骨は内部に骨髄を有し、血液産生に関するとともに、重要な神経が通っているため、
 筋肉等で保護された深部にあります。
 背中の中には脊髄が通り頭脳に直結するため鳩は外敵に襲われても、反転して、
 一番丈夫な大胸筋を向けて行くことからも、背中の保護は必要不可欠です。
 このような骨格系が弱いことは生命維持の点からも良いものとはいい得ません。


 まず鳩を握って脇の下に親指と人さし指をいれ、両指に力を 入れて、鎖骨の
 反応力をみてみましょう。
 強い反発を感じるほどであってほしいものです。


 洋の東西を問わず、およそチャンピオンと呼ばれる鳩は、必 ずここが屈強です。
 これは、飛翔することによって後天的に獲得する形質かもしれませんが、
 幼時に、その素質は見出せるものです。

       

≪フ化時≫ ヘソの緒の切れがよい。産毛の色が濃くツヤがある。
≪脚環挿入時≫ コロコロと太り、前額部に張りがある。
           背中の棒毛が4本。
≪フ化15日目≫ 巣皿内のへん化に機敏に反応する。
≪巣立ち時≫  体がよく乾燥していて、鎖骨に充分な反発力がある。
      



★過飲水について

 過飲水という表現をしましたが、分かりやすく表現すれば、飲水量が多いものを指します。
 種鳩・選手鳩とともに過飲水は絶対に避けなければならない事実で、例えば親鳩が過飲水をして、それをヒナ鳩に与えると、ヒナ鳩の
 飼料摂取の絶対量が不足します。
 従って、ヒナ鳩が生育するために必要な量が不足するわけですから、遺伝情報によって得た鳩体の大きさに育っても、その中身は
 極めて希薄なものになる可能性があります。
 また過飲水になる原因は、オヤ鳩の場合は体内に炎症が生じたための発熱によるものと、種鳩への給餌量が多すぎて、種鳩の
 食欲が減じた場合に起きます。
 反対に、種鳩に与える餌が極端に少なすぎても、ヒナ鳩に与える量が不足するので、水で補うという場合もあるので注意が必要です。
 (この時期に与える餌の量は、ヒナ鳩の成長と共に変化していきます。孵化した頃には、羽数×15gの量ですが、ピジョンミルクが切れ
 る頃から徐々に餌を増やしていきます。だいたい羽数×22g〜25gまで与える餌の量は増えていきます。
 また、餌の内容も孵化した頃は配合飼料8割、小粒飼料2割の内容ですが、ヒナ鳩の成長と共に徐々に変化させていき、
 配合飼料4割、小粒飼料6割と内容が変化します。
 更に、餌を与える回数も可能な限り、多ければ多いほど良く、(私のところは4回)種鳩達がその都度、ガツガツ状態で食べきれば最高
 です。)・・・園長実践済み

 過飲水か否かを判断するのには巣皿の周囲のヒナ鳩の糞を見ます。
 ビッチャッとした感じになっているもののほとんどは、何等かの原因による過飲水ですから、それ等の原因を分析し対策を講じなけれ
 ばなりません。
(コクシジウム、トリコモナスを産卵時に投薬していれば、病気による過飲水の心配はしなくてすみます。
 与える餌の量の調整をすれば、過飲水にならないようにするのは、それほど難しい事ではありません。しっかりと産卵したならコクシジ
 ウム、トリコモナスの駆除は行いましょう)
・・・園長

 
過飲水で育ったヒナは弱く、長じてもレース鳩、種鳩いずれにも不向きなものです。
 
(成長してしまうと判断できませんから、作出メモに記載しておくとよいでしょう。)・・・・園長考

 また過飲水の防止にはセンブリ等の、苦味を有した漢方を飲水で投与すれば、幾分かは防止する事が可能です。
 なぜならば、苦味があるので飲水を好まない事と、これらを飲む事によって胃腸関係が改善され、炎症が沈静化し、
 一石二鳥となるものと考えられる。ゲンノショウコ、ドクダミ等も良いものです。
(便利な世の中になりました。ドラッグストアに行くと、色々な薬草のティーパックが販売されています。)・・・園長

 過飲水の原因には加えなかったが、作出時期のビタミン剤の飲水添加投与も、一因となります。ほとんどのビタミン剤は、
 ブドウ糖を含有し、センブリ等の苦味と比して、非常に飲みやすい飲水となっています。
 このビタミン剤は、疲労の回復にこそ効果があるものの、大量に連続で投与すると余剰分は排泄されるというものの、
 連続投与によって、鳩体は、飼料からビタミン剤を摂取する機能が低下し、ビタミン剤なしでは、健康を維持できない鳩となる
 恐れが多分にあり、過飲水の一因となるので、十分に注意して与えることです。

 また後述の予定ですが、鳩がレース等で疲労して帰還した場合のビタミン投与は、疲労による吸収力の低下のところにビタミン剤を投与して
 も吸収が悪く、あまり効果がありません。
 疲労を除去する原則は、保温安静(休養)、栄養補給の順で行われて効果のあるものですから、頭に入れておいてください。


上記はDr”遠藤のピジョンセミナーから抜粋したものです。色々とためになる事が多く書かれていますので、ご覧下さい。
不明な点が、ありましたなら、遠慮せずに園長にメールをください。  何でもお答えいたします(*^。^*)