本文へスキップ

ベルト小辞典

■ベルトの語源

ベルト(belt)
語源は、ラテン語のバルテウス(balteus)で、ローマ時代には、剣をさげるベルトをバルテウスとよび、肩から斜めにかけたり、後には腰に巻きつけて留金でとめるようになった。
ファッションとしてのベルトは、ブローチに次いで古く、青銅器以前からつかわれていた。
バンド(band)
結ぶ(bind)から転じた語で、細い紐状の帯を意味した。ベルトが装飾や地位の象徴に使われるようになるとともに、やわらかい素材で作ったサッシュ(sash)を巻きつけたり、むすんだり、棒で留めたりした。これが後に美しいリボン・サッシュとして復活したのである。
サッシュ(sash)
連隊を識別するために17世紀の欧州諸国で用いられた。
中世最大の国際戦争となった 30年戦争(1618〜1648年)では、赤いサッシュがドイツ皇帝軍、緑色がスウェ―デン軍という戦闘場面もあった。
当時のサッシュは腰に巻くのではなく、右肩斜めにかけたもので、部隊の識別だけでなく、階級も暗示したり、勲章や装飾具をつけるためにも使われた。
30年戦争後のルイ14世の時代ともなると、肩から斜めにつけたサッシュが男の装飾として流行し、やがてナイトガウンの帯として結ぶようになった。
18世紀末になって、婦人たちはサッシュを飾りベルトとして腰につけはじめた。男のタキシードに使われるカマーバンドは、サッシュの名残りである。

■日本ベルト物語

ベルトは、いつの時代もファッションの歴史と深くかかわり合いながら、使われ続けてきた。日本でサスペンダー、ガーターが生産されるようになったのは、1882年(明治15年)、品川忠道がイギリスから組紐機械を輸入してからである。この頃、文明開化とともに洋装化が進み、明治30年代にはゴム入のズボン吊が製造される。一方、ベルトの方は、「胴締」としてサスペンダーとともに明治初期に輸入され、それがベルトの源流となっているが、現在のような革のベルトが用いられるようになるのは大正10年以降になってからだった。紳士用ベルトがサスペンダーに代わり一般的に使われるようになるのは、昭和の初期になってからである。
その頃、世界的に女性のファッションは寸胴シルエット、ベルトはローウエストが流行。このシルエットは、やがてほっそりとしたスリムラインのドレスへ。ベルトはウエスト位置に締める細いものが中心になっていく。そして、いよいよ1947年に新しい時代の到来を告げるディオールのニュールックが登場するのである。ベルトは細いウエストを強調する巾広のシンチベルト。それは、かつて、スカートをふわっとふくらませたクリノリン・スタイルに用いられたコースレット(アウター化したコルセット)を思わせるものだった。

その後、1950年代、ファッションはパリ・オートクチュール全盛時代へ。そして、1960年代には、プレタポルテが全盛期を迎え、世界的にミニ・スカートが大流行していく。ミニのヒップ・ボーンにおかれた巾広のベルトには、次々と開発された金属の素材などが使われた。続く1970年代は、多様化の時代。ファッションはカジュアルの一途をたどり、ジーンズが街にあふれた。ベルトは、再びウエストマークへ。さらに、それはビッグシルエットへ向かうが、1980年代初めから、スリム・ファッションへと展開する。ベルトも、ボディシェイプされた服をさらに美しくみせるようボディのコンチュア(輪郭線)をかたちどる細めのジャスト・ウエスト、ストレートの時代へと変わっていった。

1990年代に入って、エコロジカルムードの強まりとともに、ファッションでも自然色が流行し、エコロジ―・ファッションが台頭してくる。また、その一方では、インポートブームが大衆化し、ベルトは、ベーシックで素材や縫製のすぐれたストレートなものがふえた。

■ものしりベルト辞典

 1940年代 グリーンベルト・・・ラッカサンの紐をつかった。
レザーベルト
ビニールベルト
ナイロンベルト・・・飛行機のガラスに使われた風防をバックルに使った。
 1950年代 ラセンベルト・・・・金属のハリガネを幾重にも巻いてつくった。
サッシュベルト・・・塩化ビニールで作られた。
シンチベルト・・・・ゴム織りのベルト。
マイラーベルト・・・紙布の上に金箔を施したもの。
 1960年代 ウロコベルト・・・・ウロコを表現したベルト。
アイビーベルト・・・コットン素材で美錠はメタル。
ヤングベルト・・・・ジーンズやミニ・スカートにつける巾広の皮ベルト。
 1970年代 リングベルト
エナメルベルト
雑材ベルト・・・・麻やゴム、生地でつくった。
 1980年代  合成メッシュベルト
ヒップラップ・・・ローウエストに巻く帯状の飾りベルト。
変型ベルト
型押しベルト
ポシェットつきベルト
クロスベルト
コンチュアベルト
ストレートベルト
ビッグ&ルーズ
 1990年代  紐ベルト

■ベルトのケア

ベルト使用時の注意点

〈反り返さない・絞めすぎない・続けない〉
ピン式のベルトの場合、ベルトを締めるとき、ピン式に穴を通すのにベルトをグイット反り返えして穴に入れる人が多いのではないでしょうか?これはベルトを傷める最もよくない締め方です。締めるときは、そり返さず、まっすぐ引っ張って締めるようにしましょう。また、ふだんベルトをきつく締めている人がいらっしゃいますが、これは(身体のためにもよくありませんが)ベルトにも負担が大きく、早く傷む原因となります。また、毎日おなじベルトを続けて使うことは避け、数本をローテーションで使うようにして、なるべく革の疲労や消耗が進まないようにすることが大切です。

ベルトのお手入れ方法

艶と皮を美しい状態に保つために、ときどき市販の皮革用クリームをご使用ください。スエードの場合は起毛が命ですから、汚れを落として起毛を促すためにもブラシや目の細かいサンドペーパーなどでこすって手入れをします。目立たない部分でテストをしてから実行することをおすすめいたします。

水に濡れてしまったら
カビは、生やしてしまって手遅れになると、拭きとっても根が皮革の組織に入っていて、元通りになりませんので、十分に注意してください。カビの発生は、汚れ・湿度・温度の三つの要素がそろうと繁殖します。特に高温で湿気が多い場合は危険です。従って、しまうときは、汚れを落とし、よく手入れしたあと、乾燥(陰干し)させ、涼しい場所に保管するようにして下さい。
カビが生えてしまったら
カビは、生やしてしまって手遅れになると、拭きとっても根が皮革の組織に入っていて、元通りになりませんので、十分に注意してください。カビの発生は、汚れ・湿度・温度の三つの要素がそろうと繁殖します。特に高温で湿気が多い場合は危険です。従って、しまうときは、汚れを落とし、よく手入れしたあと、乾燥(陰干し)させ、涼しい場所に保管するようにして下さい。
キズがつてしまったら
ひっかきキズ程度の浅いものなら、乳化性のクリームを刷り込めば復活する。これをマジックペンなどでごまかすとそこだけ不自然にテカッて余計目立ってしまう憂き目を見ることになります。

■ベルトの素材

牛皮〜原皮による種類

 ステア
(STEER去勢牡成牛)
 去勢された雄牛で生後2年以上を経たものの皮。厚み が比較的平均している。
 カウ
(COW牝成牛)
 生後2年以上の雌牛の皮。
 カーフ
(CALF子牛)
  生後3ヶ月から6ヶ月以内の子牛の皮。薄手できめ細かく、牛皮の中では最も上質とされている。
 キップ
(KIP中牛)
 生後6ヶ月から2年以内の牛革。カーフにくらべて厚手だが、そのぶん強度も高い。

仕上げ別による種類

 シュリンク なめし工程中に薬品をもちいて皮を縮めたもの。表面のシワに趣がある。
 型押し革 牛革に、型で模様をつけたもの。
 スエード クロームなめしの革の表面をサンドペーパーで起毛したもの。
 ベロア クロームなめしの成牛革の裏面をバフがけしたもの通常、スエードより起毛が粗くスポーティな感じがする。
 ヌバック クロームなめしの成牛革にベロアと反対に、吟面にバフがけしたもの。スエードより起毛が短く、ユニークな持ち味がある。
 オイルレザー  なめし工程の加脂作業で特にじゅうぶん乳化油などを染みこませたもの。

牛革以外の素材

コートバン  馬の尻の部分の皮で、繊維がち蜜で牛皮より強度があり、なおかつ非常に美しい光沢をもつ。

(ピッグスキン)
 三つで一群となった毛穴が皮全体に広がっているのが、外見上の大きな特徴。摩擦に強い。
山羊
(ゴートスキン)
 山羊の成蓄皮ゴートは、カーフに次ぐすぐれた品質と強靭性をもつ。山羊皮特有の美しい吟面模様(シボ立ち)がある。
駝鳥
(オーストリッチ)
 鳥類の中でもっとも貴重視される皮で、突起した羽軸模様に特色があります。
ワニ クロコダイル・アリゲーター・カイマンの3種類が主に使用される。腹の部分の皮をもちいた「肚ワニ」、脇の部分を使った「サイド」とがある。独特な美しい鱗模様をしています。
トカゲ  リング.アグラ.ベンガル.オーバルなどの種類があり、ワニ皮に次いで珍重されています。
ヘビ   斑紋や鱗の美しさが注目されています。ニシキヘビが主流で、他に海ヘビ、水ヘビなどです。

バナースペース

東京洋装雑貨工業協同組合

〒111-0056
東京都台東区小島1-11-12

TEL 03-3851-3685
FAX 03-3863-4606